Hasselbead を修理に出した。
きっかけは8月。風鈴を仲間と撮りに行ったとき、シャッターが切れなくなったのを認めたからだ。
シャッターボタンを押してもミラーが跳ね上がらない。レンズとボディは連動できていることを確認したので、原因はボディ側だと容易に分かった。
パリでの結婚式に持って行きたくて買った、それこそ思い出の詰まった Hasselbrad である。このまま文鎮にしておくわけにもいかず、地元のカメラ屋に持ち込んだ。
そして約2週間後。
修理を終えて戻ってきた Hasselbrad は、なんだか淡い光を纏っているようにも見えた。ほんのちょっと旅で少し大人になった我が子が、よそ行きの顔で帰ってきたかのような光。
「修理屋さんが、『砂だらけでジャリジャリで!この人砂漠でも行ったんですか?!』って言ってましたよ。」
カメラ屋の主人は、半分苦笑いうような顔をしてこう言った。
ああ、やっぱり原因は砂であったか。
砂漠ではないが荒れ模様の砂浜に持って行った記憶がはっきりとある。その時はレンズのヘリコイドに砂が入ってしまい、やっちまったなぁ…とぐらいにしか思っていなかったが。
とにもかくにも、痛い出費ではあったが相棒はボディもレンズも綺麗になって戻ってきた。ごめん、これからはもっと大事にするよ。
今年、カメラを修理に出すのは二度目。
自分もあーだこーだと人生のメンテをする年回りとなったのは、奇遇であろうか。