WCAN mini で Webアクセシビリティをさらに深めるきっかけを得て

6月4日(土)に名古屋で開催された「WCAN mini 2016 Vol.1 そのモヤモヤをWebアクセシビリティの達人がスッキリ晴らす! Webアクセシビリティ はじめの一歩、キホンの「キ」とアリアの「ア」!」(なっ…長い…)に参加してきました。

今回の勉強会は、2月に大阪で開催されたものの再演。
大阪の回は物理的な距離を理由に泣く泣くあきらめましたが、名古屋なら懇親会も参加して余裕の日帰りですから喜び勇んで申し込みました。(名古屋の勉強会に行くと「遠くから来たねー」と“毎度”言われますが、静岡西部からは思いのほか近いんですよ…。)

Webアクセシビリティの基本は押さえていても、ざっくりとしか理解していなかった「WAI-ARIA」。実装したらどのように支援技術に伝わるのか、それをもってなにが実現できるのか…深く学ぶきっかけになればと、興味深くお話を聞いてきました。

今日から始めるWebアクセシビリティ、まずはココから!

写真:セッション前の撮影タイムでスライドの映るスクリーンと植木さん

インフォアクシア代表・植木さんのセッションは、明日から取り組めるWebアクセシビリティの基本のお話。合成音声に台詞を読み上げさせる演出が心憎いですね。

Webアクセシビリティを取り巻く国内外の現状(障害者差別解消法施行や外国での法整備)、デバイスの多様化によって対象者の裾野が広がったことなどをふまえ、「マシンリーダブル」をキーワードにどうやって対応(マークアップ)していけばいいのかを一つひとつ丁寧に掘り下げて解説されました。

このセッションの内容は、ひと昔前から心がけていることのおさらい+普段見過ごしていることの発見というような感じでした。(#ff0000のコントラスト比が実は4.0:1でJIS規格で求められる値に満たない話や、キーボードでのフォーカスが正しく操作できるモーダルウィンドウの話など。)

スライドの後半、ヤコブ・ニールセン氏の Twitter Bot の引用があり、そんなBotがあったのねと早速フォローをしましたけれど、「ヤコブ・ニールセンをご存じの方?」という質問で挙手が少なかったことには、かなりジェネレーションギャップを感じうるしかなく…。

HTML5で今日から使えるWAI-ARIA

写真:セッション前の撮影タイムでスライドの映るスクリーンと大藤さん

復職してから目にするようになった「WAI-ARIA(ウェイ・アリア)」の文字。何て読むの?というところからのスタートで、ランドマーク・ロールを使う程度でした。

これまでに仕様書や大藤さんのWAI-ARIA本など、文字としてその概要を読むことはありましたが、デモを見ることで実際のマークアップでの使用するイメージがわきました。Open Ajax Accessibility というWebサイトにマークアップ例が多数掲載されているということで、こちらで復習をかねて勉強をしてみたいと思います。

駆け出しだったころ、HTMLやXHTMLのリファレンス本で(間接的に)非常にお世話になった大藤さん。その頃は札幌在住でいらしたのが、今は名古屋にお住まいなのだとか。なかなかお会いする機会がないなぁと思っていたのが、初めてお目にかかることができ感無量。

まとめ

Webアクセシビリティの話題を Twitter などで追いかけていると、スクリーンリーダーや WAI-ARIA、さまざまなデバイス、障害者の方の体験談、大なり小なりいろいろなものが流れてきます。

その早い流れに身を任せていると、「はて?それはすぐ自分に必要な情報だろうか?」「それを取り込める器はできているのだろうか?」という不安と、許容量を超えそうな情報にすこし振り回されている自分もありました。

有益な情報があっても、このままだと馬子にも衣装、猫に小判だぞと。
ならば基本に立ち返ってみよう。Webアクセシビリティの基本とそこから一歩進んで WAI-ARIA をちゃんと固めよう。そんな気持ちで参加した勉強会でした。

質疑応答で「東京ではWebアクセシビリティを基本対応することで、競争力に繋げている企業もある」というお話も出ました。この先、事業者もWebアクセシビリティが努力義務から必須になっていった際、地方でも先んじて取り組んでおくことで、ひとつの武器になるのではないかと思います。

植木さんは、「Webアクセシビリティの学校」というWebアクセシビリティの基本を学べるセミナーを全国各地で行っておられます。Webアクセシビリティについて考えたり学ぶ場の少ない地方でもそういった試みが回を重ね、少しずつWebアクセシビリティが“あたりまえ”になっていくといいなと思うところです。

私個人としては、懇親会で静岡西部に縁がある植木さんと地元の話などしたり、大藤さんにリファレンス本でお世話になったお礼などができたりで非常に楽しゅうございました(笑)。

まとめの余談

イベント開始前にWebアクセシビリティに関連した TED Talk が流れていたのですが、何のトークだったのか気になります…。どなたか知っていたら教えてください。

Illustration by Freepik